様々なカメラ雑誌やSNS、フォトコンテストなどでも紹介され、ずっと気になっていた、豊頃町大津海岸で見られるジュエリーアイス。
寒さや朝陽が見られる天候など、複数の条件が揃わないと見られない貴重な風景。
日の出時刻の撮影は、夜中に出発して冬道移動ということもあり、ハードルも高め。
でも、いつかは豊頃町の大津海岸へ行ってジュエリーアイスを撮影したいと思っていました。
そして、2021年1月下旬、念願のジュエリーアイス撮影が実現!
- 大津海岸までのアクセス
- 駐車場
- トイレ情報
- ジュエリーハウス情報
- 撮影時間と到着時間
- 準備して良かった防寒対策アイテム
- 持って行って良かった撮影機材
- 最寄りのコンビニ営業時間情報
- 十勝のおすすめ温泉情報
- ジュエリーアイスを撮影するコツと大津海岸の楽しみ方
この記事では、ジュエリーアイスを一度見てみたい、撮影してみたいという方のために、実際に行ってわかったジュエリーアイス見学のポイントをまとめました。
その年によって、見られるジュエリーアイスの大きさも数も、出現時期も異なります。
ジュエリーアイス公式ページでは、毎日海岸の様子を写真で紹介しています。下のリンクから事前に様子をご確認ください。
★公式サイト>>ジュエリーアイス通信
【基礎知識】そもそも「ジュエリーアイス」とは?
いつ頃見られるの?
その年の天候によっても変化しますが、1月中旬~2月下旬頃までの豊頃町大津にある十勝川河口付近の砂浜で見ることができます。“ジュエリーアイス”名前の由来は?
豊頃町観光協会公式HPより
クリスタルのような透明な氷が太陽の光を受け輝く姿は、まるで宝石のような美しさ。時間とともに変化する輝きにも注目です。
ジュエリーアイスはどうやってできるの?
ジュエリーアイスは、太平洋に流れ出た十勝川の氷が海岸に打ち上げられたものです。波にもまれるうちに角が取れて、透き通ったクリスタルのような氷になります。
豊頃町でしか見られないの?
似たようなものに流氷がありますが、流氷は大きな氷の塊が層になって押し寄せたもの。流氷は白い色をしていますが、ジュエリーアイスは透明さが特徴です。
行き方は?大津海岸までのアクセス
大津海岸の所在地
池田ICからのアクセス
道央方面からナビ検索すると、池田IC経由を案内されました。
池田ICから大津海岸までは、46.7km。車で約50分です。信号の少ない道で、積雪もなく快適でした。
千歳東ICからだと、大津海岸まで約208km。休憩なしで約3時間で行くことができました。
忠類、大樹町方面からのアクセス
帯広方面からは中札内、忠類、大樹町までは、帯広・広尾自動車道(無料区間)を利用することができます。
忠類の温泉と道の駅からは、約40km。車で約40分ほどでした。
帯広市内から約60分 こちらの方が近いです!
上の地図は、JR帯広駅からの案内です。帯広市内からは、国道38号を利用して約50km、車で約60分。
帯広市内のホテルに宿泊し、ジュエリーアイス見学ツアーで訪れることもできます。
【無料駐車場があります】大津海岸には、車で入ることができません
無料駐車場からジュエリーハウスまで徒歩1分
ジュエリーアイス見学が観光として有名になり、現在は、無料で駐車できる場所が確保されています。
路上駐車防止のため、海岸近くの道は進入禁止の看板がたくさんありました。
無料駐車場からはジュエリーハウスが見える近さなので、必ず駐車場に停めてくださいね。
ジュエリーハウスが新設されました!
2020年12月末に新ジュエリーハウスが誕生!
大津海岸への入口となる橋の横に「ジュエリーハウス」があります。
これまでは、仮設のプレハブだったのですが、2020年8月に着工、12月末には立派なジュエリーハウスが完成しました。
しかし残念ながら、2021年はコロナ感染症対策のため、食事が取れるジュエリーハウスは休館しています。
2021年はトイレのみ使用可能です
ジュエリーハウスは24時間 使える無料のトイレ併設
ここに到着したら、まずトイレに行きたいという方も多いと思います。
ジュエリーハウス建物横には、駐車場はありませんので、先程案内した無料駐車場に停めてください。
飲食や休憩できるスペースは2021年は使用できませんが、トイレは24時間使用できますよ!
撮影したいなら日の出の1時間前がおすすめ!
日の出時刻をしっかり調べてください
太陽の光を通すジュエリーアイスが最高に綺麗ということもあって、日の出時刻を目指して多くの方が訪れます。
私が訪れた1月下旬の日の出予定時刻は、7時ごろ。
駐車場に着いたのは、5時45分でした。
その後トイレを先に済ませ、防寒の身支度と撮影機材を準備してから、6時過ぎに海岸へ向かいました。
写真からもわかるように、早朝6時にも関わらず、多くの人が訪れています。
日の出前のマジックアワーも綺麗
日の出予定時刻の50分ほど前で、この景色!
マジックアワーとも呼ばれる綺麗な空色が広がっています。
1時間前に到着しておきたい理由の1つがこの景色。ぜひマジックアワーの絶景も楽しんでください!
ジュエリーハウスから海岸まで歩きます
小さな橋を渡って、大津海岸へ向かいます。
すでに海の上に広がる「気嵐(けあらし)」が幻想的。
気嵐(けあらし)とは
冷え込みが強まった晴れた日に、冷たい空気が外気温よりも暖かい川や海に流れ込み、水面上で急激に水蒸気が蒸発し霧が発生することで起こる。※気嵐は、この自然現象を表す気象用語ではありません。留萌地区などで海上に生まれる霧のことを指す方言です。気象用語では蒸気霧と呼ばれます。
気嵐とは
大津海岸までは、人が歩いた道が何本にも分かれてできていました。
ジュエリーハウスから150〜200mほど歩くと海岸沿いに着きます。
ジュエリーアイス探しに時間がかかるかもしれません!
1時間前に海岸へ向かうのは、マジックアワーを楽しむだけではありません。
海岸にたくさんのジュエリーアイスが転がっていればよいのですが…
海岸沿いに出ても見当たらない!
そう、ここからジュエリーアイス探しなんです!
十勝川河口が東側にあるので、みなさん東に向かって歩いて行きます。
ジュエリーアイスを発見!
始めに見つけたジュエリーアイスがこちら!
日の出前に撮影していることもあり、キラキラ感がないのですが、小さな氷の固まりがありました。
もう少し透き通っているのがいいな…
誰かが載せたのか、重なっています。
場所を変えて、こちらに決定!
そして2つ目のジュエリーアイスを発見!
十勝川河口に近い場所まで歩いてきました。寒さに耐えられない人もいて、ここまで来ない人も多数。
残念ながら、こちらのジュエリーアイスも白く濁っている感じ。
これをキラキラにする技があるのですが…後ほど紹介します。
でも丁度良く、日の出のタイミングです!
撮影は、場所取りが必要!?
急いでカメラをスタンバイ!
ここは波が打ち寄せる場所ではなかったので、三脚をセットしました。
氷の横にカメラが陣取ってしまうため、他の人がこのジュエリーアイスを撮ろうという感じにはならないですよね…
つまり、被写体1つに付きカメラが張り付きになってしまうため、たくさんのジュエリーアイスがないと、残されたジュエリーアイスを探さなければいけません。
たくさんの人がジュエリーアイスを探し求めて海岸を歩いています。
これ!と思う綺麗な氷には、すでに先客がいるかもしれません。
日の出ギリギリについてしまうと、撮りたいジュエリーアイス探しをしているうちに日の出時刻になってしまうかも。
ですから、撮影したい人は、余裕を持ってジュエリーアイスを探す時間が必要なのです。
太陽が昇ってきました!
プロの方は、波打ち際にあるジュエリーアイスを撮影している方もいるのですが、カメラに海水が掛かりそうで、それはできませんでした…。
色々な写真を撮影したいと思うと、レンズやフィルターを交換するなどの手間もあり忙しい!
オレンジ色の朝陽も、あっという間に昇ってしまいます。
時間との勝負。
少しでもゆったりした気分で撮影を楽しみたいなら、早めに現地入りして、気持ちに余裕を持って撮影したいですね!
寒さに耐えられない方は、日の出の時刻ギリギリに
とにかく海岸線は寒い!ジュエリーハウスに掲示されている温度より、体感温度はさらに低いです。
1時間前に現地入りして撮影していると、あっという間に1時間半〜2時間。身体は冷え切ってしまいます。
撮影はしないで、ジュエリーアイスを少し見るだけで十分という方なら、日の出30分前に駐車場に到着、防寒の準備をして10分前に車から移動でもジュエリーアイスが海岸にあれば見れらますよ!
体感温度はマイナス25℃!? おすすめの防寒対策
寒くても撮影が続けられるように防寒対策を!
海岸を歩き見学・撮影している人の体感は、マイナス25℃〜30℃とも言われています。
観光やツアーで訪れている方もお見かけしましたが、あまりの軽装に、寒さに耐えられず、河口まで歩くことなく引き返している方もいらっしゃいました。
マスクと帽子をしっかりと身に付けていても、肌が出ているところは真っ赤になり、風が当たって、皮膚が痛く感じるほど。
自分の息で、まつ毛にも氷が付きました。
じっくりと撮影を楽しみたいなら、これから紹介する防寒対策をしっかりとしてお出かけくださいね!
撮影するなら、マイナス20℃の気温でも2時間いられる準備を
持っていってよかったもの
- カイロ・貼るカイロ
- 手袋
- 耳まで隠れる帽子
- 温かいマスク
- 温かい靴
- 厚手の靴下
- 長めのダウンウエア
- ダウンパンツ
マイナス20℃を体験したことはありますか?
撮影した日はマイナス16.6℃を示していましたが、その気温の中、2時間海岸線を歩いて撮影しました。
風が凄く強いという日ではなかったのですが、これで風の強い日だったら…
10分〜30分でも寒さに耐えられないという人もいるかもしれません。
これらの防寒で2時間撮影しました!
スキーウェア上下もおすすめ。
イメージは、スキー場の山頂でも1時間立っていられるような防寒をおすすめします!
何枚も重ね着して、貼るカイロを装着。手が冷えるので手にもカイロが必要です。
下にも上にもダウン系のウエアがあると安心。
顔が痛かったですが、これらの防寒で撮影を最後まで楽しむことができました。
撮影に役立った機材をご紹介します!
氷の真横から撮影できる三脚
ジュエリーアイスを撮影する場合、氷の真横から撮影できるよう、脚を広げて低くできたり、脚の短い三脚が必要ですよ!
NDフィルター
より綺麗な写真が撮りたいなら、NDフィルターを効果的に使用することをおすすめします。
予備バッテリー
豊頃町観光協会の公式HPでも、衣類の防寒に加え、電子機器の防寒対策も同じように取り上げられています。
私はスマートフォンでも写真や動画を撮影したのですが、途中で電源が落ちました。
原因は、機材が冷え切ってしまったからです。
せっかく撮影しようと持ち込んだカメラが、寒さで使えなかったら悲しすぎますよね!
携帯電話は使う時だけ出し、使わないときはカイロで温めたり、ポケットの中に入れて体温で温めることが必要です。
撮影機材の予備バッテリーも持参すると安心です。
リュックがおすすめ
十勝川河口まで500m以上歩きました。往復で1km以上です。
足場の悪い砂浜を歩くこともあって、結構大変でした。
撮影する方は撮影機材も増えますし、両手が使えるようリュックを持参すると良いですよ!
綺麗なジュエリーアイスを撮影するためのちょっとしたコツ
砂を落とし、艶を出すためのお湯を持参!
寒さで冷え固まっているジュエリーアイスの艶を出したいのなら、お湯をかけるという技も…
下調べで知ってはいたのですが、人の手を加えて撮影するのはよいのか?と迷っているうちに、準備せずに出発。
でも仕上がった写真を見ると、やっぱり溶けかかった艶々の氷こそ、ジュエリーアイス感が表現できそう。
そのように撮影している人もいて、次に撮影するときには、タンブラーお湯を入れて持って行こうと決めました!
大量の水を持参する人も
中には、5L以上の水をタンクに入れて運んでいるという方もいらっしゃるそうです。
砂浜に打ち上げられたジュエリーアイスの砂を落とすために使うそう。
砂浜をその水を運ぶ労力は大変ですが、写真のためなら惜しまないというプロ意識ですね!
海水で氷を洗うなら、長靴とゴム手袋
水を運ばず、海水で綺麗にするという方もいるそうで、その方の必須アイテムは長靴とゴム手袋!
海が穏やかな日なら良いのですが、波が高い日は海に近づかないで下さいね!
人が少ない平日がおすすめ
綺麗な氷の前には先客がいるかも
この写真のように、多くの人が海岸にいるので、人が写り込んでしまうかもしれません。
海岸とジュエリーアイスを撮りたいのに、前の氷を撮影している人がいたら、綺麗なジュエリーアイスが目の前にあってもその場所は断念しなければいけません。
たくさんのジュエリーアイスで埋め尽くされる海岸なら、他の場所と諦めもつくのですが…
土日はツアーで訪れる人もいるようです。駐車場の余裕を考えても、平日利用がおすすめですよ!
ジュエリーアイス以外の風景も綺麗!
十勝川河口まで行ってみましょう!
十勝川河口には、氷の板がいくつも浮かんでいます。
互いにぶつかり合って、角が取れて、丸い形をしているのも自然にできているんです!
しかも、これがしっかり冷え固まって、海に出て砕けて浜辺に打ち上げられればジュエリーアイス!
頑張って十勝川河口まで歩いて行くと、そんな様子が見られるので、2倍楽しめますよ。
気嵐(けあらし)のある風景も綺麗!
海の波が打ち寄せた砂浜が凍りついていました。
寒さを感じさせる気嵐も、雲間から射し込む光も綺麗!
厳しい寒さが作る、北海道の冬の風物詩「ジュエリーアイス」。氷が少なめだったとしても、満足感は高めですよ。
最寄りのコンビニエンスストア&温泉情報
大津海岸近くにコンビニはありません!
豊頃町のコンビニは約22km先
大津海岸から一番近いコンビニ、セイコーマートはせがわ豊頃店までは約22km。
そして、営業時間は6時〜23時です。
温かい飲み物、トイレなどの用事でコンビニを探す方もいるかもしれませんが、日の出1時間前に到着するように移動しているのなら、営業時間前に通過してしまうかも…
ジュエリーアイス撮影後なら、立ち寄れます。
池田町のコンビニは24時間
池田ICから下車して途中にあった池田町にあるローソンは24時間営業。
ここなら、早朝の大津海岸へ向かう前でも立ち寄れますよ。
冷えた身体を温めたいなら、十勝の温泉へ行こう!
撮影が終わったら温泉へ直行したい!
ジュエリーアイスを見学して冷えた身体を温泉で温めたい。
でも、朝の8時すぎに、十勝のほとんどの温泉はまだオープンしていません…
直行したいなら、大樹町にある晩成温泉がおすすめ。
大津海岸から約32kmありますが、冬季営業は9時から。海が見える温泉が楽しめますよ!
十勝のおすすめ温泉
温泉 | 営業時間 | 定休日 |
【幕別町】 十勝ナウマン温泉 HOTEL Armco | 11:00~23:00(22:30受付終了) 朝風呂 5:00~8:00(7:30受付終了) | |
【大樹町】 晩成温泉 | 4/1~9/30 8:00~21:00(最終受付は20:00) 10/1~3/31 9:00~21:00(最終受付は20:00) | 10〜3月まで 毎週火曜定休 |
【更別町】 福祉の里温泉 | 13:00~22:00(最終受付は21:00) | 毎週月曜日 |
【幕別町】 幕別温泉 | 11:00~23:00 ※土日10:00〜24:00 | |
【池田町】 清見温泉 | 13:00~21:30(最終受付21:00) | 毎週火曜日 |
音更町には有名な十勝川温泉もたくさんありますので、せっかくの十勝、温泉も楽しんで行きたいですね。
※コロナ感染症対策により、日帰り温泉を休止している十勝川温泉も多くありますので、事前にお問い合わせしてから向かうことをおすすめします!
またジュエリーアイス撮影にトライしたい!
公式HPで最新の情報と天気予報をチェックしてくださいね!
少し時期的に早いかな…と思いつつも、天気予報がとても良かったので訪れた大津海岸。
天気のよい日曜日だったこともあり、早朝6時にも関わらず多くの観光客が訪れていました。
冷え込む予報だったので、新しいジュエリーアイスが打ち上げられているかな?という期待もあったのですが、十勝川もまだ全面が凍りついている感じではありませんでした。
大きな氷がゴロゴロと海岸に転がっている例年よりも、まだまだ少なめ。
今度はキラキラに輝くジュエリーアイスを撮影できるよう、お湯も持参でトライしてみたいと思います!
寒かったですが、綺麗な朝陽とジュエリーアイスが見られてよかったです!
カメラの腕を上げてまた撮影に行きたいです。
WEBサイト「ポジラボ」では、北海道の絶景や遊びを発信しています。ぜひ他の記事もチェックしてみてくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!