*
1回目は職場の仲間と8人で、2回目は主人と2人で登りました。羊蹄山登山2回とも真狩コースで挑戦。
*
往復約10時間の登山。翌日の筋肉痛は凄いのですが、やっぱり羊蹄山はいい!
羊蹄山は、登山ですごく疲れるのに、下山のころには達成感が上回り、なぜか元気になってしまう不思議な山だと思います。
*
これから羊蹄山登山を計画している方へ、実際に登った際のSUUNTOで計測したコース記録も交えてお伝えします。
最後には、これまで撮影してきた羊蹄山の写真を交えながら、羊蹄山の魅力もお伝えします!
*
*
登山口アクセス・駐車場
羊蹄山は、札幌の南西、日本海からの雪雲が多く流れ込む豪雪地帯にあります。
*
なんと山頂が、倶知安町、喜茂別町、京極町、真狩村、ニセコ町と5つの市町村ににまたがっているという珍しい山でもあります。
北海道には市町村ごとにカントリーサインという、地域の特色が書かれている標識があるのですが、5つの看板にはどれも羊蹄山が絵描かれています。
出典:北のナビ
※倶知安町には羊蹄山の姿はなく、隣町の留寿都町にありました!
*
登山コースは4つ 駐車場も4ヶ所あります!
それぞれの登山口は全く違う離れた場所にあるので、駐車場もそれぞれ異なります。
羊蹄山真狩コース登山口・駐車場
■所在地 北海道虻田郡真狩村字社
羊蹄山自然公園の中にあるキャンプ場の奥に登山口があります。キャンプ場管理棟の前にも広い駐車場がありますが、登山者用の駐車場もあります。
トイレや靴を洗うブラシも置いてある水道もあるので、快適です。
京極コース登山口 駐車場
■所在地 北海道虻田郡京極町川西369
京極ふきだし公園の奥に登山口があります。ふきだし公園内には広めの駐車場とトイレがあります。
倶知安(比羅夫)コース登山口 駐車場
■所在地 北海道虻田郡倶知安町字高嶺
半月湖キャンプ場と半月湖自然公園の広い駐車場があります。半月湖野営場の水場とトイレがありますが、あまりおすすめはできません。
喜茂別コース登山口・駐車場
■所在地 北海道虻田郡喜茂別町字比羅岡
こちらの駐車場は、車は数台しか停めることができません。
*
羊蹄山 山情報&登山コース
北海道に住む人なら誰もが知っている、蝦夷富士と呼ばれる「羊蹄山」。
羊蹄山は、富士山と同じ独立峰で、“富士山の円すい形に、最も近い山”とも言われています。
日本百名山にも選ばれており、シーズン中はたくさんの登山客が訪れています。
*
羊蹄山 基本情報
富士山にそっくりな成層火山だ。
登山ガイド①より
日本書紀に659年阿倍比羅夫が後方羊蹄に政庁を置いたと記され、松浦武四郎がこれをもとに山の名を後方羊蹄山(しりべしやま)と名付けた。(後略)
*
標高は、1,898m。
北海道1番の標高、旭岳(2,291m)と比べても、それほど高くはないと感じる方も多いと思います。
しかしあるガイドブックには、
羊蹄山は登山口から山頂までの標高差がとても大きく、登山の条件的には、本州の3,000m級の登山をイメージしてほしい
と書かれています。
広大な農地にそびえ立ち、一際目立つ羊蹄山は、地元の人にも愛される、北海道を代表する山です。
*
羊蹄山登山に挑戦するなら どのコース?
登山コースと所要時間
それぞれのコースは距離と傾斜、道の状態が少しずつ異なるので、自分の体力レベルに合ったコースを選びます。
私は、1回目も2回目も、傾斜が比較的緩やかで難易度が低いとされる真狩コースを選択しました。
登り約5時間、下山に約4時間かかり、往復で9時間ほどかかりました。
▶真狩コース ※1番利用者が多いコース |
難易度低め 11.07km 登り:5時間30分 下り:4時間 |
▶倶知安コース ※2番目に利用者が多いコース |
難易度低め 11.57km 登り:5時間 下り:3時間45分 |
▶喜茂別コース |
中級・上級者向け 9.07Km 登り:4時間 下り:3時間45分 ※沢の崩壊が進んでいるため足場に注意が必要。 ロープの場所有り。 |
▶京極コース |
中級・上級者向け 11.61Km 登り:4時間 下り:3時間30分 ※最も古いコース。 岩場の崩壊が進んでおり、足場に注意が必要。 |
季節によって、日没の時刻も変わります。気温、天候によってかかる時間も大幅に変わりますので、ゆとりのある登山計画を立ててください。
*
真狩コース登山レポート
実際に私が2回目に登ったときの、SUUNTOで計測したデータを元にした登山記録をご紹介します。
切れている隙間は休憩中です。天候の回復をみるために、山小屋に滞在した時間はおよそ1時間。体が温まったので、その後山頂へ向かうことができました。
■往復距離 15.27km
■標高差 1,407m
■登り 約5時間
■下り 約3時間30分
■難易度 上級レベル
※上に紹介している真狩コースは11.07kmとありますが、私は真狩コースから山小屋を経由しているので、15.27kmになっています。
*
避難小屋情報
■小屋開き 6月第2土曜日
■小屋閉め 10月上旬
■宿泊料金
大人 1,000円
小人(小学生以下)500円
■休憩料金
大人 300円
小人 200円
■レンタル毛布 200円
■レンタル寝袋 300円
■定員 40名
宿泊予定の方は、羊蹄管理保全連絡協議会へ事前連絡が必要です。
電話番号 0136-23-3388
*
*
登山レポート
1回目に登山したときは、職場の同僚8人で登りました。
*
前泊し、早朝6時には登山を開始します。
8月だったので気温も高く、朝のうちは涼しくてよかったのですが、汗でびしょびしょ。
一人1〜2リットルと水を多めに持参し登ったのですが(これがかなり重い)、結構ギリギリだったことを覚えています。
*
人数が多かったこともあり、互いのペースを気にしながら進みましたが、足の痛みで登頂を残念したメンバーもいて、最後は4人だけで登頂するという結果になりました。
このときの山頂は、快晴!
下山はみんなですることができ、職場の仲間と登山した素敵な思い出になりました。
困難にチームで立ち向かうといった感じで、絆も当然深まりましたよ!
*
そして、2回目の羊蹄山登山。
天気が思わしくなく、何度も登頂を断念かと判断に迫られた登山でした。
途中までは雲の下にいたのですが、次第に雲の中へ。
*
*
真っ直ぐ山頂へ向かう予定でしたが、雨も降り出したので避難小屋へ行き先を変更。そこで、天候と体力の回復を見て判断することにしました。
*
避難小屋にいる間に体も温まり、雨が弱まってくれたので、山頂を目指すことにしました。
9合目から先はさらに風が強く、登頂の喜びもつかの間。記念撮影後すぐに下山しました。
*
後から見返した写真は、どの写真も疲れきった表情。景色もほとんどなく、修行のような登山になってしました。
それでも、山頂まで行くことができた達成感と、避難小屋に行き、他の登山者の方と話したり、管理人さんのお話を聞いたりできたことがよかったです。
*
下山し温泉で体重を計測すると、2Kg以上も減っている!?
水分もかなり摂ったし、行動食も昼食もちゃんと食べたのに、こんなに落ちるの?と驚きました。
*
そして2、3日続いた筋肉痛―
それだけハードな登山なのですが、登頂できた達成感と、素晴らしい景色に出会うことができ、楽しかった思い出しか残っていません。
山の上は特に気候が変化しやすいです。
登山には充分な水分と防寒着を必ず持って登るようにしてくださいね!
羊蹄山をバックカントリースキーで楽しむ人がいる!?
バックカントリースキーとは、
直訳すると「裏山スキー」という意味で、スキー場のゲレンデではない自然の雪山を滑ります。もちろんリフトなどはないので、自力で山を登るところから始まります。そのため装備品も通常のスキーやスノーボードとは異なり、山を登る体力も必要です。
そとあそびライフより
下山はスキーで爽快だったとしても、スキーを担いで1,898mの登山をするなんて考えられませんでした。
YouTubeなどを見ると、羊蹄山でバックカントリーをしている動画が投稿されており、とても楽しそうなのですが…
そのバックカントリーのために羊蹄山に登った人が身近もにいることが最近判明し、驚きました!
底知れぬ体力―
きっと体験したことのない、わくわくがあるのだと思いますが、冬山は怖いので動画で楽しむことにします。
まだまだ、私の知らない楽しみ方が広がっているのだなと、改めて感じました。
最寄りの温泉情報
ニセコエリアには、本当に温泉がたくさんあります!
そして、湯量が豊富で源泉かけ流しの温泉が多いのが特徴です。
ロケーションがよいことももちろんですが、泉質も評判です。
ニセコ五色温泉
■ニセコ五色温泉旅館 0136-58-2707
ニセコ昆布温泉
■ホテル甘露の森 0136-58-3800
■鶴雅別荘 杢の抄 0136-59-2323
ニセコ東山温泉
■ヒルトンニセコビレッジ 0136-44-1111
■ニセコアンヌプリ温泉 湯心亭 0136-58-2500
■ニセコ温泉綺羅乃湯 0136-44-1100
留寿都温泉
■ルスツ温泉 0136-46-2626
ひらふ温泉
■湯元ニセコプリンスホテル ひらふ亭 0136-23-2239
真狩温泉
■真狩村温泉保養センター まっかり温泉 0136-45-2717
*
とにかくたくさんあることが伝わりますよね!!
日帰り入浴はもちろん、温泉のあるホテルや宿に宿泊するのもおすすめです!
前泊するなら真狩キャンプ場が最適!
以前は野営場だった場所ですが、オートキャンプも楽しめるキャンプ場になりました。
キャンプ場内には、登山者も停められる駐車場やトイレ、靴を洗うブラシもあるなど、とても整備された場所です。
普通にキャンプを楽しみに来ているファミリーもいます。
キャンプ場情報はこちらの記事でチェックしてくださいね!
羊蹄山 湧き水スポット紹介!
羊蹄山の湧水は、数十年の歳月をかけて湧き出てきた、ミネラル豊富な名水です。
*
「羊蹄山の湧き水」羊蹄山自然公園入り口そば
羊蹄山真狩登山口のある「羊蹄山自然公園」へ向かう入り口手前に、吹き出し場があります。
湧き水は夏でも冷たく、水汲み場には蛇口が取り付けられているので、ペットボトルなどにも汲みやすくなっています。
*
大きなポリタンクを幾つも持ってきている常連さん(商売に活用されているのかな?…とにかく凄い量を汲んでいきます)や、観光で来られている人、登山やキャンプのために来ている人たちで賑わっています。
すぐ隣には、豆腐のお店「湧き水の里 真狩豆腐工房」あり、水を汲みに来た人のほとんどが豆腐屋にも立ち寄り、休日にはいつも駐車場はいっぱいです。
*
こちらで汲んだ湧き水でいれた珈琲が最高に美味しいんです!
やっぱり水が違うと、珈琲の味も変わりますよね!
商品にしたくなる気持ち、私もわかりますよ。
北海道の大地の恵みがもたらす名水珈琲 ちょっぴり贅沢気分を味わってみたい方に♪ |
冬には訪れたことがないのですが、通年無休なので、いつでも利用することができます。
「京極の名水」京極町ふきだし公園
京極町の道の駅「名水の郷きょうごく」もある、ふきだし公園内に、取水スペースが設置されています。
*
1985年に認定された名水百選、北海道で選ばれたの3つのうちの1つが、こちらの「羊蹄のふきだし湧水」(京極町)です。
2001年には、北海道遺産にも選定されました。
水量が、なんと1日に約8万トン!
その量は、国内最大級で、公園内は水しぶきから出るマイナスイオンでいっぱいです。
暑い夏に訪れたときも、公園内はひんやり感じるほど。冷気で涼をとることができますよ!
*
「京極の名水」というミネラルウォーターを見たことがある方はいるかもしれません。
羊蹄山の湧水はペットボトルのミネラルウォーターとして商品化され、市販されているので、ぜひ一度飲んでみてください!
*
所在地
北海道虻田郡京極町川西45
■アクセス
- 札幌中心部から車で約1時間40分(国道230号線)
■駐車場 無料
■問い合わせ先 0136-42-2111
名水を使ったお豆腐が絶品!
湧水の里 真狩豆腐工房
「湧水の里 真狩豆腐工房」には、羊蹄山の名水を使ったたくさんの種類のお豆腐が販売されています。
つくる夢、豆にこだわり、水をもとめてたどりついた名水。
羊蹄山麓から湧き出る水で、つくり上げるお豆腐。
真狩豆腐工房HPより
*
真狩豆腐工房の人気No.1商品は、「すごい豆腐」、No.2は「わらび餅」だそうです。
その他、「名水きぬ」「名水もめん」…その日の朝に作られたばかりの豆腐の美味しさを味わうことができます。
*
何度か行って買っているのですが、20種類以上あるのでいつも迷います。
それでもどの豆腐も試食することができるので、いろいろな味を試して購入できるのがいいです!ついつい買いすぎてしまいますよ!
*
所在地
北海道虻田郡真狩村社217-1
■営業時間
・4月〜10月 8:30〜18:00
・11月〜3月 9:00〜17:00
■定休日 火曜日
■お問い合わせ先 0136-48-2636
*
羊蹄山フォトギャラリー
ニセコアンヌプリに登って、山頂からニセコの風景を楽しみました。
奥には洞爺湖や海まで広く見渡せるのですが、やはり羊蹄山の存在感は凄いです。
羊蹄山の裾野の広さが際立ちます。
山にはうっすら雪が残り、手付かずの自然が広がっている様子が全て見えるようで、感動しました。
平地には雪がなく、春の訪れを感じているのに、羊蹄山の山頂は真っ白です。
山の気候の厳しさを感じつつ、御鉢平を歩いたことを思い出しながらゆっくりと眺める時間が好きです。
こちらは、ルスツ高原にある尻別岳の山頂から撮影した写真です。
羊蹄山の登山は、往復で9時間もかかってしまうので、近くの山に気軽に登山して、羊蹄山を楽しむのも凄く素敵だと思います。
登山した山頂から、羊蹄山を撮影するのも、凄くいいと思いませんか!?
尻別岳登山レポート記事はこちらでチェックしてくださいね!
何度いってもいいですね!夜の撮影にも挑戦してみました。
羊蹄山はパワースポット!
絵になる景色は、見るだけでも楽しめますが、羊蹄山登山を経験すると、もっと好きになりました。
そんな経験、あなたにもありませんか?
*
羊蹄山を感じる土地を訪れると、パワーを貰えるような気がします。
まさに、私にとってのパワースポットです。
*
またニセコは、スキーやボートを楽しむ人にとっては、良質なパウダースノーで世界的にも有名な地域です。
春夏秋冬、色々な楽しみ方ができますよ!
ぜひあなたも、見て、体験して、味わって、とことん羊蹄山を満喫してください!
*
参考リンク
■倶知安町HP 羊蹄山避難小屋について
■道の駅 「名水の郷 きょうごく」
*