- 冬キャンプなんて寒くて無理!
- なんで冬にキャンプするのか意味がわからない…
- 寒くてもテント泊できるの?
- 北海道は雪があるのにどうするの?
- 北海道のキャンプ場って冬は営業してないよね?
と思いの方へ、2018年12月に実際に北海道でテント泊した冬キャンプの体験談をご紹介します!
“キャンプは好きだけれど、まだまだ冬キャンプはできない”、“でもちょっと冬キャンプが気になるから、どんな感じなのか知ってみたい”という方は、この記事を読めば、きっと冬キャンプのイメージが膨らみますよ!
写真も交えてご紹介するので、一足早く冬キャンプ気分を味わってみてくださいね!
2018年12月上旬 追分キャンプ場冬キャンプレポート
チェックイン完了!さあキャンプを始めよう!
★★1日目★★
①雪かき サイトの場所確保
北海道でも積雪少なめの安平町追分。
12月上旬の積雪は5㎝くらい。スコップで少しだけ除雪すると、地面の草が見えるほどでした。
安平町のファミリーパーク追分オートキャンプ場は、スコップも無料で貸し出してくれます。
ちなみに、真冬は重機で一部除雪してくれます。
夏のような広さはないですが、たくさんの人が冬も来ているため、踏み固められていますよ。
今回利用したキャンプ場はこちらです!
②テント設営
日が短い冬。設営完了の頃にはすでに、陽が傾きテントにすでに夕陽が当たっていました。
行くのが遅いだけなのですが…
冬のキャンプは、スカート付きテントが必須です。雪がある時は、テントの下のスカート部分を雪で覆います。
そうすると下からの冷気がテントの中に入り込まず、中を暖かく保つことができます。
冬キャンプには、スカート付きのテントが必須!
※火器使用の際の換気には十分気をつけてください。
冬は保温性に優れているTC素材のテントがおすすめです!
③寝床セッティング
テントの中で、寝床のセッティングをします。
コットの上にタオルブランケットとマット、マットの上に寝袋と毛布やブランケットを掛けます。
16時時点で、すでにマイナス10.5℃! 今夜は冷えそう―
外気との差がわかるので、温度計があるといい!
④セッティングができたらストーブ点火
さらに、トヨトミのレインボーストーブを使用するので、幕内は3台体制に。
このとき使用したのは、
- 武井バーナー501
- トヨトミ レインボーストーブ
- コールマン ワンバーナー
燃料を同じにすると便利なので、全て灯油を使用しています。
Colemanのワンバーナーは、通常ホワイトガソリンを燃料としていますが、バーナーリングを増やしケロシン化して使用しています。
※ケロシン化については自己責任になりますので、使用の際は十分にお気をつけください。
※幕内での火器使用は、十分換気に気をつけてくださいね!一酸化炭素警報機は必ず使用しましょう。
連続燃焼時間などをふまえても、火器は1台だけだと心配。
カバーし合える補助的な役割もありますが、どれかが調子悪くなったときの、予備となるものがあると安心です。
3台の稼働で、テントの中も暖まりました。15℃くらいまで上がると、上着を着ていると暑いくらいです。
たくさん着込んでいると疲れるので、上着を脱ぎ、少しの時間、お菓子を食べながら、テント内の暖かさを味わいます。
火器は複数台あると安心です!
⑤明かりを準備しておきましょう
あっという間に日没です―
幕内では、リモコン付きのLEDライトを使っています。(右上)
最近は、充電式のベアボーンズのビーコンライトがお気に入りです。(左下)
充電式のLEDランタンはキャンプにも防災アイテムにもおすすめですよ!
⑥食事の準備を始めます もちろん鍋料理!
すごく寒かったので、幕内で調理。
幕内で夕飯の支度をすると、幕内温度が上がり、一石二鳥です。
コベアキューブとスノーピークの鍋で、キムチ鍋を作りました。ご飯も飯盒で炊き、ホカホカです。
2合炊いて、余ったご飯は翌朝に食べます。
鍋も食べきれず、翌朝に餅を入れて食べました。
温かいものを食べると、身体も温まります。
⑦食事の片付け
実は冬の間は、基本、食器洗いには行きません。
この追分キャンプ場は、冬季間、トイレがある建物の中にシンクが設置され、そこの水場が使えます。
でも、お湯が出ない場所での食器洗いは、大変!大変なのに、冷たい水では、油汚れは落ちないのです…
しかも、一度冷えた手は、なかなか温まりません。
冬キャンプ中は、ウェットティッシュで食器の汚れを拭き取って、あとは家に持ち帰ってから洗うようにしています。
冬キャンプは洗い物を出さないように、使い捨ての紙皿などを使うという方もいますよ。
冷たい水で食器洗いをしないように、工夫する。
⑧寒い日の焚き火が楽しい!炎の大きさで温度が全然違う!
風も弱めで、天気も良好!
椅子の背もたれと膝にはブランケット。お腹には湯たんぽも抱えています。
背中には、貼るカイロも!
そこまでして外にいるの!?と突っ込まれそうですが、焚き火をただただ見ているこの時間が楽しい!
まだ12月なのに、真冬並に、冷え込む日でした。
実は1番寒いのは、足元です。
私はムートンブーツを履いていましたが、それでも「底冷え」という言葉のとおり、地面と接地している足が冷える。
温かい靴下と靴は必須アイテムです。
…が、この日はやっぱり寒かった!!
焚き火の炎が小さくなると、寒い。なので、念入りに薪を焚べて大きめの炎に。
炎の大きさで、本当に温かさが全然違うんですよ!
⑨夜の撮影が楽しい!
撮影中も結構寒いです。だって―
足元はさらに寒く感じます。
焚き火を離れてしまうと、顔がピリピリ痛くなってきました。
⑩寝る準備
外が寒い分だけ、テントの中の暖かさが染みる!
身体が冷えてしまったので、テントの中が3.6℃でも、とても暖かく感じます。
温度差は約20℃。ストーブの威力、凄いですね。
湯たんぽのお湯をまた温め直して、膝に掛けていたブランケットも総出で寝床につきました。
★★2日目★★
①寒さで起床
寝袋とタオルケット、湯たんぽ、カイロで、無事寝ることができました。
起床は5時過ぎ。武井バーナーの圧力が下がり、燃焼が弱くなっていて、少し寒くなって、目が覚めました。
すぐに加圧して復活。
朝には、テント内の雪がほとんど溶け、芝が見えています。
外の気温は、昨晩からあまり変動はありませんでした。
それほど寒くなる予報だと知らずにキャンプイン。
あとから、この日はマイナス18℃まで下がっていたことを知りました。
でも、朝、トイレに行った後に、散歩してみて驚きました。
この寒さの中、こんなに人が来ていたんです!!
オフ会のようなイベントがあったようです。
それにしてもこの車の台数、凄いですよね…
追分キャンプ場、人気上昇中です!
②テントの霜を払っておく
テントが凍っていました。
雪が降ったわけではないのですが、寒さでテントの下の方は、凍りついていました。
朝陽が出てきたら溶けるかもしれません。
テント撤収までに少しでも乾かしたいので、早めに霜をほろっておきます。
コットンテントは保温性が高いので、冬に向いているテントです。
中でストーブを焚いておくと、テントの内側は乾燥させることができます。
とは言っても、雪の下に埋めたスカート部分はまだ取れないので、テントを完全に乾かすことはできません。
③朝の散歩と風景撮影へ
寒い日の風景。
寒い日にしか撮れない風景があります。
枝についた霜、雪面も太陽の光に反射してキラキラしていました。
動物の足跡がついていたり…
一晩、ストーブを焚いて寝ているテントから出ると、新鮮な空気と冷たさで一気に目が覚めまます。
寒い日の雪を踏む音、わかりますか?寒い日ほど、キュッキュッと音がしますよ。
④朝の珈琲を…
タンクの置く向きを間違えました。
ノズル部分に残っていた水が凍っていて、蛇口をひねっても水ができきません…
上に向けて置き直しておけばよかったのですが、忘れていました。
中には音がなるほど、大きな氷がいくつもできていました。
結局、蓋ごと開けて水を出し、お湯を沸かしました。
寒い日、温かい珈琲やミルクティーが美味しいですよ!
④朝食は簡単に
昨日の残り物をトヨトミストーブの上に乗せておくと、温まりました。
餅はトヨトミではなかなか焼けなかったので、コールマンのワンバーナーで焼きました。
⑤太陽が出ても気温が上がらないし、幕内温度も下がる…
テントの外に出たり入ったりしているうちに、幕内の温度も下がってしまった…
このあと撤収することを考えても、いいかなと半ばあきらめ気味。
朝食後は、少しずつテントの中の荷物を片付け始めます。
チェックアウトは11時ですが、早めの撤収予定です。
帰って温かいお風呂に入りたい…
真冬は湯冷めすることもあり、私達は、冬キャンプ中には温泉に行きません。
髪をしっかり乾かさないと凍るくらいの寒さですしね…
帰りに温泉に寄るか、家でゆっくりお風呂に入ります。
⑥撤収!
テントは、滴れるほどの濡れではありませんが、スカート部分に氷がくっついていたりするので、家で干さなければいけません。
ペグについた雪も、雑巾でしっかりと拭きます。
テンマクのサーカスTCテントは、乾燥させるひと手間がありますが、毎回乾燥させていたので、カビることなく、3年目も使えそうです。
⑦チェックアウト
受付でもらっていた番号付きの杭を戻しに、受付へ。
冬まで営業してくれる貴重なキャンプ場。
しかも冬も車の横付けOK、フリーのオートキャンプができます。
これまで何度も利用していますが、冬営業の情報を聞きつけてどんどん来場者が増えているようです。
以前は平日、他の客がいない「完ソロ」もできるキャンプ場でした。
※私達は使用していませんが、電源も使用できます。
もしお近くでしたら、ご利用ください!
人は寒さを楽しむことができるか!?対策方法
ガスボンベは、冷やさないようにしましょう!
あなたはライターを外で使ったことありますか?
風が強くて火が付けにくいこともありますが、寒さでも付きにくくなります。
キャンプでよく使われるのは、下の2つ。
・OD缶(OUT DOOR缶)
・CB缶(カセットボンベ缶)
カセットコンロやトーチなどに使われ、キャンプではよく使われるものです。
料理をしたり、薪に火を付けたり、加圧式のストーブやランタンの予熱を入れるのに使ったりと、キャンプ中は何度も出番があるのですが、缶が冷え切ってしまうと、使えなくなります。
使う直前まで、外に出したりしないようにしましょう。
底冷え対策が1番重要!
温かいブーツと靴下を用意しましょう
寒さは足元から。
始めは長靴を履いていたのですが、足先が冷たくなりました。そこで靴をムートンブーツへ交代。
一度冷えた足先は中々温まらないので、ストーブに当てて温めました。
地面に付けている足のが寒いので、靴を脱いで足をコットの上に乗せて温めるのがいいです。
湯たんぽにお湯を入れて、そこに足を乗せていたらしっかりと温まりました。
湯たんぽ、最高です!
寒さ対策 コットが優秀!
始めのて冬キャンプしたシーズンは、コットがなかったので、ダンボールと銀マットの上にMSRのテントを乗せ、テントの中には、タオルブランケットとマットを敷いて防寒対策していました。
しかし、寒かった…
接地していると、何重に重ねても冷気を防ぐのは難しいんです!
このテントを見てください。テントの下、40㎝くらいまでが凍りついています。
テント内はストーブを焚いて暖かいのですが、温かい空気は上に溜まります。
サーキュレーターを使用し、空気を循環させているのですが、下に溜まっている冷気まで温めることは、ほぼ不可能です。
先程紹介した、水タンクは下に置いてあったので、中の水が凍ってしまいました。
その冷気が溜まっている高さ40㎝以下のところに寝そべっていたら―
寒いのは当たり前ですね。
コット(簡易ベット)の上に寝るのが効果的。
テントの霜が付いていない辺りから上の高さに寝ることになります。
高さを出して、接地しない。
コットがあれば、ダンボールも銀マットもいりません。
冬キャンプするなら、コットは必須です!
寒さ対策に関わる道具や知識については、こちらの記事でもご紹介していますので、合わせてチェックしてくださいね!
焚き火から離れられない!冬の焚き火が最高です!
昔の人が、焚き火で寒さをしのいだということを、身をもって体験することができますよ。
夏の焚き火も楽しいですが、冬の焚き火が1番!
炎が小さくなると、寒いので、炎を見ながら薪を組み替えたり、足したりする作業がまた楽しいです。
これから行ってみたい 通年営業キャンプ場
こちらの記事で、北海道の冬でも営業しているキャンプ場情報をご紹介しています!
氷点下の世界を正しい知識と装備で楽しみましょう!
キャンプを始めて数年。
あっという間に冬キャンプもするようになってしまいました。
夏にはない、冬キャンプの魅力があります。
今回ご紹介したように、北海道は毎日マイナス18℃まで下がるわけではありません。
最高気温がプラスになる日もありますし、最低気温はマイナス10℃くらいの日が多いと思います。
ただ、マイナス15℃より下がると、ガスの付きも悪くなりますし、外にいようと思える時間も短くなってしまいます。
寒すぎると、ずっとテントの中で過ごす…ということにもなってしまうので、少しでも温かい日を狙ってみて下さい。
ちなみに、当然氷点下だと雨ではなく雪ですので、テントがずぶ濡れになることはありません。
雪が降る日のキャンプも、なかなかいいですよ!テントにさらさらにと雪が落ちる音が聞こえます!
マイナス15℃以下になる日の冬キャンプはあまりおすすめできませんが、道具や知識があれば可能、楽しめるよ!というお話でした。
冬キャンプをしてみたいという方は、正しい知識と装備でお楽しみくださいね!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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